アセンダント占星術

アセンダントと第1ハウス:強い自己像の形成

アセンダントと1ハウスの定義

心理占星術におけるアセンダントは私たちの「自己像」、つまり「自分は何者であるか」という感覚を現します。アセンダントとは「日が昇る点」つまり東側(出生図の左)の地平線を指しますが、占星術では第1ハウス(1室)全体を指して「アセンダント」と呼ぶこともよくあります。

仕事や恋愛において「確固とした自己像」が持てない人は、人づき合いにぎこちなさを覚えたり、仕事への抱負や気力を失ったり、という問題が現れがちです。自己形成が極度に抑圧されている場合、社会における自分の居場所を見失ってしまう事さえあり得るのです。

あなたの出生図のアセンダントや1ハウスに天体がある場合、「強い自己像」の形成が人生における課題の一つであると言えるかもしれません。1室内の天体は、「強い自己像を創るのに必要な性質」を表すと考えられます。

自己像は「緊張」を通じて磨かれる

原理的に、1ハウス(1室)は4-10ハウスと90度、そして7ハウスと180度を形成しています。つまり、自己像(1ハウス)はまず両親(4、10ハウス)の行動によって定義され、人間関係(7ハウス)を通じて磨かれ、仕事や社会的責任(10ハウス)を果たすことで完成される、と考える事ができます。

「成長のための緊張」という概念の示す通り、両親、人間関係、仕事がもたらす緊張を通じて、私たちの「存在」や「あり方」がはっきりしてくると言えるでしょう。これらの内どれか一つでも欠けると(例:両親の他界、離婚、失業など)、一時「自分」を見失う感覚を覚えるというのも理にかなっています。

自己像の成長と形成に必要不可欠な「緊張」は、多くの場合試練として現れます。あなたの出生図は、あなたが自己形成の上でどのような試練を経験したか(もしくは、今も経験しているか)示してくれる事があります。

アセンダントの緊張:自己形成上の問題を見抜く方法

自己形成上の問題を表す主なパターンは、以下の2つです:

1)アセンダントの支配星が高度の緊張下(火星、土星、天王星、海王星、冥王星からハードアスペクトを受ける)にある場合。

2)上記の天体からアセンダントへのハードアスペクト(0、90、165、180度)がある場合。

アセンダント上・1ハウス内の天体の解釈

上記の天体のいずれかがアセンダント上(もしくは1室内)に位置するか、またはアセンダントと緊張関係(ハードアスペクト)にある場合、自己形成の際に以下のような試練を経験する可能性があります:

アセンダント上(1室内)の火星は、エゴが自己主張的・行動的に成長するための試練を示しています。多くの場合、エネルギー発散のための運動が大切になります。「一匹狼 」にならないためには、リーダーシップを発揮する勇気、そしてある程度の協調性を養う事も必要になってくるでしょう。

アセンダント上(1室内)の土星は、特に若いうちは、心の持ち方を学ぶのに多大な精神力を要求するでしょう。責任を負って果たす事や、目標を抱き達成する事で、強い自分のあり方が磨かれていきます。難しいプロジェクトを完遂し、物事を実現させる事に慣れてくるにつれ、「重荷を背負う」感覚が「強固な自信」へと変わっていきます。

アセンダント上(1室内)の天王星は、強力なエゴと、個性の表現を求める欲求を示しています。このパターンを持つ人はどこか特別で、激しいものを持っています。このエネルギーを効果的に活用できれば、自分の仕事分野で頭角を現す事が可能になるでしょう。さもなければ、エゴ拡大への傾向が強まるかもしれません。

アセンダント上(1室内)の海王星は、エゴの抑圧と困惑を表しています。この配置を持つ人は、両親に自分の特別な感受性を認めてもらえない場合、特に自己形成が困難になりがちです。自己像を、創造的なビジョンや美的感覚を活かす事で成長させる事が試練になります。無形のものや見えない世界に関わる事が、自分のあり方の発見において重要になるかもしれません。

アセンダント上(1室内)の冥王星は、自己形成の際に深い体験や死に関する経験を吸収する必要性を示しています。この配置は生まれたときに難産であった可能性を表すと言われていますが、そうした体験が子供の頃から生命や生存に関する視点に影響を及ぼすのかもしれません。秘密や隠された真実を扱ったり解明したりする事で、自分のあり方がはっきりしていきます。

アセンダントへのトランジット:自己像の発達が求められる時期

人生は数々の時期と試練を通じて、常に自己像の変化と成長を求めてきます。 トランジットやソーラーアークで上記の天体があなたのアセンダントへ働きかけるとき(0度、90度、180度を形成する時)、あなたの自己像が発達する時期が再び来ているのかもしれません。アセンダントに働きかける天体の示す方向性や活動を通じて(例:火星ならば自己主張、土星ならば長期的目標の設定、という風に)、新たな自分のつくり方を模索されてみては如何でしょう。

 

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「アセンダントと第1ハウス:強い自己像の形成」への2件のフィードバック

  1. アセンダント冥王星、ドラゴンヘッド合、土星と90度です。
    死別の経験はありませんが、死にかけたことは何度かあります。
    やはり、重たい天体だと威力が違いますね。
    確かに、死に対して凄く興味がありますね。

    1. 菅野さん コメントありがとうございます。

      冥王星がアセンダントに乗っているということは、やはり冥王星の象徴が人生の分岐点などで重要なテーマになってくる、という事だと考えています。

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