射手座の月の欲求
射手座の月の持つ大事な欲求は、「自分の意見を尊重されたい」ことだと言います。
情熱と自己表現に長ける火の星座であると同時に、精神的要素の強い柔軟宮でもある射手座。
自らの持つ考えや、発する言葉への自己投入の度合の強さが想像できますね(ちなみに、射手座の火星なども非常に強い意見の持ち主を表します)。
射手座の月と真実の探求
射手座の元型の一部である「探求者」のイメージは、射手座の月を持つ人にとっては共感しやすいものでしょう。射手座の月の持つ「何かについての真実」を求めて突き進む欲求は、学問、ビジネス、スポーツ、哲学、芸術など様々な分野で発揮されます。
情報が溢れる世界において、本当に信じられるものは何か。
投資やビジネスなどの将来に関わる重要な決断を迫られる時、拠り所とすべき真理とは何か。
射手座の月を持つ方は、多くの場合こうした問いを心に抱いています。
だからこそ、積極的に知識を求めるのであり、教えを求めるのです。
射手座の月:意見の表現
求める確信を得た射手座の月は、多くの場合恐れずにそれを表現し始めます。
この傾向は、ビジネスの世界において「どの市場を狙って動くべきか」「どの部門の向上が今、最も重要か」などの話題に、確信を持って意見を発表する才能として現れます。
射手座は肉体的なサインでもあるので、スポーツやダンスなどの世界では「こう動くべきだ」という確信を、体と言葉の両方で表現していくこともあります。
混沌とした状況がもたらす困惑や迷いから逃れたい人たちにとって、射手座の月のこうした強い意見の主張は、魅力的なリーダーシップとして現れます。ここに、射手座の月の「教師」や「預言者」としての元型の側面が伺えます(ちなみに、占星術家に最も多い月の配置は射手座の月だという話を聞いたことがあります)。
射手座の月:確信と主張の落とし穴
射手座の月の強い確信と意見の主張は、自然に良い結果ばかりを生むわけではありません。
意見を主張して尊重される立場を得たいのに、必要とする知識に欠ける場合はどうなるでしょう。
自分の正しさを信じるあまり、新たな知識を得ようとすることを止めてしまったらどうなるでしょう。
内容を伴わない確信の主張は、やがて周囲に見透かされ、信用を失う結果さえ生みかねません。
射手座の月を持つ方にとって、こうした落とし穴を避けるためには「生涯生徒」である心構えが大切になります。
射手座の月の必須要素
射手座の月の欲する「自分の意見への尊重」を得るためには、周囲からの信用と信頼を獲得する必要があります。
自己の担当分野の専門知識を暗示する地位や肩書き(例:経済学部教授)は、即座に「信用・信憑性」をもたらす効果があるので、射手座の月の立場を確立するために非常に有効です。
射手座の月を持つ方にとっては、「その道の専門家」となるべく教育・訓練を受けることが、欲求充足の第一歩となるかもしれません。
現在の知識に慢心せず、常に自分の道の真実に近づこうとする姿勢。
それは射手座の月の人が持つ才能でもあり、必須要素でもあるのです。
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Photo: Paul Saad