火星 占星術

心理占星術における火星:効果的なエネルギー活用に必要なもの

イギリス心理占星術の大家リズ・グリーンが「火星は太陽の剣である」と言ったことがあります。上記のノエル・ティルの定義も似たようなもので、出生図における火星は太陽のエネルギーをどのように活用し、欲求充足を果たすべきかという問題の鍵となります。

火星の魅力

年齢、性別、社会的地位などに関わらず、明確な目標を持って日々努力している人達には、情熱や行動力などの、非常に魅力的な火星の特性が現れます。

牡羊座の火星、アセンダント軸の火星、その他の強力な火星配置は、剛胆さや不敵さという資質になり得ます。成功が成功を呼ぶと言われるように、自分の力で成功を収める経験を重ねるにつれ、行動力と自信が増していくのです。

出生図の中の火星を分析する際には、「情熱や行動力をどのように発揮するべきか、そしてそれを妨げる要因となりうるものは何か」という風に考えていきます。

 

火星のサイン

まずは火星の位置する星座について考えます。双子座の火星ならば、多量のコミュニケーションを通じて欲求充足を目指す必要があります。蠍座の火星の場合、静かに情報を集めて状況の支配と目標の達成を目指すでしょう。

山羊座の火星は計画的に野心達成のために行動する必要があり、仕事で成功する可能性も高いと言えます。射手座の火星は自分の意見を主張し尊敬と評価を集める必要があります。

このように、火星の星座配置を取るだけでも大分個性的な表現となります。

 

火星逆行の現象、土星-火星のアスペクト

ノエル・ティルは逆行する火星に関して「エネルギーが一旦内側に向けられてから外に向く、自己検閲の傾向となる。」という観察をしています。この場合、ストレートな情熱表現を難しくする要因は何処からくるのだろうか、という風に分析を進めます。

若干似た感じでは土星と火星のハードアスペクトが挙げられます。情熱を示す火星と、自己抑制を示す土星が緊張関係にある場合、「やりたい事をやる」のが必ずしも賢明な判断ではない事を暗示しています。情熱と行動力を、有意義で役立つ方向に向けられるようになるまで、ある程度の成熟を要する可能性があります。

 

火星のアスペクト早見表

以下に短く、火星のアスペクト分析に使えるキーワードをご紹介します。ハードアスペクト(0、90、165、180度)の方が顕著な表現になります。

全てのアスペクトには正負様々な可能性が秘められていますが、成熟するにつれ、より効果的な表現となって現れるというのが一般的です。

太陽と火星のアスペクト:直接的な行動。積極性、自己表現の必要性。

月と火星のアスペクト:欲求充足の為の強力な情熱。熱しやすい感情。

水星と火星のアスペクト:エネルギッシュな思考。神経質なエネルギー。

火星と金星のアスペクト:恋愛への情熱。創造性。

火星と木星のアスペクト:成功につながる情熱。前向きな行動力。過信、やり過ぎの傾向。

火星と土星のアスペクト:行動と自制の対立。優柔不断。不屈の意志と高度な問題処理能力。

火星と天王星のアスペクト:強力な自己認識。行動力の激化。度胸試し。自己本位の傾向。

火星と海王星のアスペクト:インスピレーション。想像力の活用。カリスマ。目標消失。

火星と冥王星のアスペクト:過度な努力。横暴さ。支配。極度の力。

 

あなたのホロスコープ内の火星

この他にも、火星のハウス配置などを考える事で、さらに個性的な分析が可能になります。情熱、行動力、自信など、火星の魅力を十分に発揮できるように、ご自分の出生図内の火星を見直してみるのも良いのではないでしょうか。

 

(photo courtesy of Tambako the Jaguar on Flickr)

「心理占星術における火星:効果的なエネルギー活用に必要なもの」への2件のフィードバック

  1. 私の周りには家族や夫を含め、火星と冥王星のスクエアの男性が3人もいます。いつも横暴で暴力的だったので私がそうさせてしまうから悪いのだと思っていました。そういう星の人だったのかと納得できました。そういう人が集まってしまう何か理由があるのだろうか・・・?と疑問に思いました。宇宙の法則って不思議です。

    1. かよさん こんにちは。人間関係におけるこうした「繰り返し」のパターンには根深い理由があるものですが、パターンを変更するには相応の時間と覚悟がいります。もしこういった事柄も含めた話し合いをご希望の場合は、個人セッションのご利用をご検討いただければ幸いです。

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