3ハウス占星術

心理占星術における第3ハウス:考え方と話し方

第3室(3ハウス)の定義

【考え方・コミュニケーションの取り方・兄弟姉妹・近距離の旅行や移動】

人や自分の「言葉」や「話し方」を観察するだけで、いろいろ大事なことがわかります。

例えば、人が自分にどれほど自信を持っているか。声の大きさ、安定感、身振りの大きさなどですぐにわかります。直前の第2ハウス【自己価値観】の状態が伺えますね(占星術において隣り合うハウスは原因・結果という関係を持つことがよくあります。この例では2室の自己価値感の結果が3室のコミュニケーションの性質となり現れます)。

人の口癖や話し方は、驚くほど一定しています。それは一貫したエゴ(自我)の存在を表すのと同時に、私たちの考え方がある程度パターン化している事を意味するのでしょう。

 

第3ハウスが示す考え方とコミュニケーションの習慣

 

3室内の太陽・月・水星・金星・火星・木星

動きの比較的速い天体(太陽、月、水星、金星、火星、木星)が3ハウス内に位置、または3ハウスを支配する場合 、それらの天体のサインの表す欲求や性質が考え方・コミュニケーションの習慣に影響を与えます。

3ハウスの太陽:アイデアと考え方の追求

3室の太陽は、自分の抱く「アイデア」「考え方」の追求が人生において重要な方向性となる可能性を示しています。

良い例としてはディズニーランドの創始者ウォルト・ディズニーが挙げられます。ディズニー氏の出生図においては、3ハウスの射手座の太陽天王星とコンジャンクションを形成。ディズニーランドという斬新かつメッセージ性に富むアイデアは、彼の死後も大きなスケールで世界の子供たちに影響を与えています。

射手座の「楽観性」「目標意識」という考え方の習慣に加えて、太陽の「人生における方向性」という意味を大きなスケールで表現した例です。

3ハウスの月:コミュニケーション能力の強調

3室の月という配置は非常に重要で、サインに限らずコミュニケーション能力が強調される可能性が高いといえます。3ハウスの月のサインは考え方・話し方に少なからず影響を与えます。

例えば、3ハウス内の獅子座の月は、ドラマチックなコミュニケーション能力を発揮する欲求を暗示(例:ノエル・ティルは占星術の世界では珍しいダイナミックな話術で有名です)。

もう一つの例:エルビス・プレスリーの出生図では3ハウスに魚座の月があり、創造性と美的感覚に優れたコミュニケーションの可能性を示唆しています。

3ハウスの水星:表現力の強調

3室の水星は強い表現力を暗示する反面、考え方の問題や、望ましくないコミュニケーションの習慣が明らかに成りやすい配置でもあります。水星が緊張下にある場合は不安や神経質さが習慣化しやすい配置と言えるでしょう。(例:作家のエドガー・アラン・ポー)。

3ハウスの金星:社交性と美的感覚の表現

3室の金星は、金星の「社交性」「美的感覚」が考え方や話し方の習慣に影響を与えやすい配置です。金星のサイン(例:魚座)によっては「理想主義的な考え方」が目立つことも考えられますが、多くの場合は優れた社交能力として現れるでしょう。

3ハウスの火星:自己主張と好戦的な姿勢

3室の火星は押しの強い自己表現を可能にする配置で、営業やプレゼンなどでも効果的な武器となる可能性があります。火星の「活力」がコミュニケーション能力にエネルギーを加えます。プライベートな人間関係では、好戦的な姿勢が目立つかもしれません。

火星のサインによっては「自己表現」に社交能力(例:天秤座の火星)が加わり、強力な才能となります。

3ハウスの木星:報酬へとつながる考え方・話し方。

3室の木星は報酬につながる考え方、つまりポジティブな思考パターンを必要とします。木星のサインの示す欲求が思考パターンを大きく占める焦点となる可能性があります。

例:火のサインの木星ならば「エゴの充足」、つまり重要でありたい欲求が考え方のパターンに大きく影響。土のサインの木星ならば「物質的成功への関心」が強まり、風のサインの木星は「社交生活の充実や、人からの感謝への欲求」の強調、そして水のサインの木星は「内面的、情緒的な充実」を求める傾向を表すかもしれません。

 

3室内の土星・天王星・海王星・冥王星

動きの遅い天体が3ハウス内の配置、または3ハウスの支配星である場合、天体そのものの性質が考え方・話し方の習慣に影響する場合が多いと言えます。

3ハウスの土星:抑制・権威の伴うコミュニケーション

3室の土星は、情緒的な抑制や、目標主義的、管理的な考え方・話し方が見られるかもしれません。

3ハウス土星の例:「レインマン」主演のダスティン・ホフマン、部下に暴君として恐れられたスティーブ・ジョブスなどがいます。

3ハウスの天王星:独立性・革新性を秘めた考え方の習慣

3室の天王星は、上記のディズニー氏の例で見たように、個性や独立性が考え方の習慣を彩ります。周囲の反対や不信を押し切り、自分のビジョンを信じ続けたディズニー氏の考え方は、3ハウス天王星の示す「個性」と「革新性」の好例です。

3ハウスの海王星:考え方に現れる想像力と非現実性

3室の海王星は、考え方やコミュニケーションにファンタジー的な要素を加えることがあります。これはクリエイティブな仕事をする人を表す場合もあれば、夢見がちで現実に困惑を覚えがちな考え方を暗示する場合もあります。

3ハウス海王星の例:ファンタジー・ホラー作家のスティーブン・キング、歌手のマドンナ、そして元アメリカ大統領のジョージ・W・ブッシュ(珍妙なコミュニケーションのミスが多く話題になりました。)

3ハウスの冥王星:深きを見る考え方・説得力のあるコミュニケーション

3室の冥王星は「深きを見る」考えの習慣を暗示します。何らかの理由で人や物事の暗く深い部分まで見据える必要が生じたのかもしれません。これは時として深い洞察となり、コミュニケーションに説得力を与える可能性があります。

3ハウス冥王星の例:心理学者のカール・ユング。人道問題への深い関心で知られるアンジェリーナ・ジョリー。

 

これらはどれもシンプルな例ですが、出生図全体と合わせて見る事によってもっと突き詰めていく事が可能です。

 

第3ハウスの緊張と成長上の葛藤

 

3室内、または3ハウス支配星の緊張は、成長上の葛藤が考え方に大きく影響する可能性を示唆しています。私たちの考え方や話し方は、両親やその他の家族から受け継ぐ場合が多いと言う事を考えると、3ハウスの緊張は「望ましくない考え方や話し方」を受け継いだ可能性として解釈する事もできます。

例えば、批判的な親の下で育った子供は自己批判という「考え方の癖」を身につける。うつ病の気がある母親の下で育った女性は自分も鬱症状を経験する確率が高まる、という事が知られています。時々兄弟、姉妹の方たち両方とセッションを行う場合があるのですが、問題となる話し方や考え方の共通性にはっとさせられる事があります。

 

考え方や話し方の習慣を打ち破る方法

 

自己批判や現状に対する不満などが習慣化してしまうと、それらは見えない檻となって思考の自由を妨げます。親から受け継いだ話し方が悲観的だったり、無機的だったりという場合も、自己表現の障害になりますね

望ましくない考え方・話し方の習慣を打ち破るには、いくつか方法がありますが、特に9ハウス【人の考え・学問・哲学・宗教・異文化】が重要であると言えるでしょう。

「問題を生み出した時と同じ意識のレベルでは、その問題は解決できない」と言ったアインシュタイン教授の言葉が浮かびます。

自分の経験だけでは越えられない壁を、先人の知恵が越えさせてくれる。

家族という小さな社会のルールに縛られていた自分を、より大きな世界に触れる事で解放してあげる。

こうした経験を通じて、「本来の自分」としての考え方や、コミュニケーション能力を発揮できるようになるのでしょう。

 

関連記事:その他のハウス

 

Photo: Stuart Herbert

「心理占星術における第3ハウス:考え方と話し方」への3件のフィードバック

  1. 新里先生、はじめまして。
    いつもポッドキャストをはじめ、サイトも興味深く拝見しております。
    第3ハウスについて質問させて頂いてもよろしいでしょうか。
    私は3ハウスに金星と木星があります。
    一般的にはそれは良いことに思えます。
    しかし私自身、コミュニケーション能力が高いとは思えず、
    それが、コンプレックスの一つでもあります。
    金星は天秤座で、3ハウスのルーラー。
    目立ったアスペクトはなく、太陽と45度くらいです。
    しかし心理占星術を学びミッドポイントに関心を持つようになってからは、
    金星が太陽と月のミッドポイントになっていることに気づきました。
    あまり重要視してこなかった自分の金星ですが、もっと意識して開花させることで、
    自分のコミュニケーション能力にも良い変化があれば良いのにと思っています。
    先生は、私のこの金星の使い方として、効果的な方法などは、どのようなものと思われますでしょうか?
    ぶしつけな質問ですみません。
    これからも楽しみにしております。

    1. こんにちは、ご質問にお答えします: 金星=太陽/月 のミッドポイント図は、社交技術を向上させる事で周囲からの好意を集めるという可能性を反映していると思われます。この場合、コミュニケーションの概念も、社交的な活動で活かすという見方で良いのではないかと感じます。

      1. 新里先生

        コメントいただいておりましたのに、
        返信が遅くなり申し訳ありません。
        社交的な活動によりコミュニケーション能力を高めてゆく、
        なかなか難しい感覚がありますが、頑張ってみます。
        実感的には確かに、私自身はコミュニケーションが苦手だと思ってはいますが、そうではないととらえる方も多いです。
        内的な痛みは伴いつつも、社交術を磨き愛される術を学びます。
        ありがとうございました。

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