心理占星術における第6ハウス: 協調関係と社会奉仕

心理占星術における第6ハウス心理占星術における第6ハウスの定義

 

第6ハウスの古典的な定義は「従者」「召使い」。心理占星術においては多くの場合「奉仕」の概念と、仕事場における他者との「協調関係」という面に焦点をあてて考えます。

 

 

第6ハウスと「社会奉仕」

 

現代ではサービス業に限らず「奉仕」の概念が重要になりつつあるようです。「人を統率する者は奉仕者でなければならない」という考え方も、リーダーシップに関する多くの教科書に書かれています。

社会奉仕的な活動に積極的な企業も増えて来ており、 収益の何%を福祉にあてたり、社員にボランティア活動のための時間を与えたりする会社が珍しくなくなりました。

第6ハウス内に位置する天体は、この奉仕的概念が自己実現にどれほど重要かを物語っています。シンプルに考えると、「人助けをする欲求」「社会のためになる事をする欲求」と見る事ができます。

 

第6ハウスと「謙虚さ」

 

協調関係を成功させるには、確かに個人のエゴよりも「奉仕」の精神を重視した方がうまくいきそうです。しかし、太陽や炎のサインが象徴するエゴにとって、「奉仕」の概念は自然に学べるものではありません。

6ハウスの支配星、または6ハウス内の天体の配置状況は、親、上司や先輩からの見本を通じて、奉仕や協調関係に必要な「謙虚さ」を学ぶ過程を示しています。6ハウスに関するアスペクトの緊張は、協調関係や謙虚さを学ぶ必要性を強く表すと考えて良いでしょう。

 

6ハウスと7ハウスの関係

 

7ハウスが結婚や恋愛のパートナーとして「お互いを見つめる」関係だとすると、「協調関係」を示す6ハウスは「同じもの(目標)を見つめる」関係であると考えることができます。

新婚の期間を過ぎた夫婦にとって、実は日常の家庭運営や子育てなど、協調を要する6ハウス的要素の方が強くなりがちです。しかし、日々の責任に追われて「お互いを見つめること」を止めてしまうと、夫婦関係は単なる共同作業の連続となり下がってしまうかもしれません。

西洋の結婚カウンセリングでは、よく「週一度はデートすること」といったアドバイスをする事があります。夫婦生活を楽しみ続けるためには、結婚前にしたような、恋愛的要素を保つための努力が必要だと言う事でしょう。

 

6ハウスと人間関係

 

仕事場であれ、結婚生活であれ、奉仕や協調の精神が人間関係の潤滑油となるのは間違いないでしょう。逆に言うと、例えば素晴らしい恋愛の後に結婚したとしても、6ハウス的な協調精神に欠ける場合、育児の責任を相手に押し付けるなどのアンバランスが起こり、結果として7ハウス【夫婦関係・パートナーシップ】を傷つけることになります。

6ハウスは7ハウスの代わりにはなれない。しかし、7ハウスの成功の土台を作るのは6ハウスである、と考えることができるのです。

 

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photo: zpics

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