11ハウス:人から求め、受け取る愛情
【夢・希望・友人達】を表すとされる11ハウス。ノエル・ティルは5ハウス【愛情を与える行為】と対極をなす11ハウスに【人から愛情を求め、受け取る経験】という見方を加えました。
多くの人にとって「人気者でありたい」「異性にモテたい」「愛されたい」といった欲求はおそらく金銭的成功に並ぶ【夢・希望】の一部であると言えるでしょう。正常に機能している11ハウスは、パートナーや周囲との愛情のやり取りを容易にしてくれます。
11ハウスの緊張:愛情を得られない不安
11ハウスの支配星、またはハウス内の天体が緊張下にある場合、「自分は愛されない」という思い込みや不安に繋がりがちです。この思い込みや不安が強ければ強いほど、恋愛や対人関係において無意識に「愛されない経験」を再現する言動をとってしまうかもしれません。
11ハウスは2ハウス【自己価値】と90度を形成します。この緊張関係は「愛されない不安」が自尊心や自信に深く影響する可能性を示しています。幼少期に求める愛情が得られなかった不満や哀しみを、成人後の男女関係において繰り返さないようにするには、思考・行動パターンの変化が必要です。
11ハウスの改善:愛情の受け取り上手になる
自分を愛する家族、友人達や結婚相手に恵まれていても、愛されていないと感じる人が多くいます。「愛情が得られない」経験に慣れて育った人は、その不幸なパターンを裏付けるかのように、「愛されていない証拠」を無意識に探してしまうことがあります。
ある女性が10年以上前に離婚した最初の夫について、「彼は私の事を明らかに愛してくれていたのに、その時の私はそれを受け入れる事が出来ず、毎日惨めな気持ちだったのです」と話してくれた事があります。
別の女性で、離婚寸前の状態から夫との関係を修復できた理由は「彼が私の事を愛してくれているのだと気づいたことです」と、長年の不仲の解決について話してくれた方もいます。
11ハウスの問題は「愛されていない」事ではなく、「愛されている事に気づかない」事なのかもしれません。 愛情の「受け取り上手」になる為には、「愛されていない証拠」ではなく、「愛されている証拠」を探す習慣をつけてみてはいかがでしょう。
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Photo: Eden Brackstone