心理占星術においては、出生図の月が最も強い欲求を表すと考えられています。月星座を見る時は「〇〇という性格である」という描写ではなく、「〇〇を必要としている」という風に考えると、理解がぐっと深まります。
牡羊座の月:ナンバーワンでありたい欲求
「ナンバーワンでありたい」という、非常にストレートな欲求を表す牡羊座の月。この月を持つ人物は、どのような環境においてでも、 何らかの形で「一番である」「重要である」ことを必要とします。
スティーブ・ジョブズと牡羊座の月:競争意識と自負心
牡羊座の月の良い例としては、アップル創始者の故スティーブ・ジョブズ氏が挙げられます(出生図)。
ジョブズが若い時の逸話で、彼が社内の自分直属のエンジニア達に「君らこそが一流チームである」と力づけると同時に 、他のチームに対しては「そっちには3流のプレーヤーしかいない」と公言して周囲から怒りを買った、というものがあります。
これは若さ故の、礼儀正しいとは言えない表現ですが、牡羊座の月の競争意識と強烈な自負心が伝わってくる逸話です。
新市場に一番乗り
この他にも、ジョブズは「最高のコンピュータ」を作るために異常なまでにクオリティの高さに固執した事で知られています。
iPod、iPhone、iPadなどの新発明は 、一般人とコンピュータとの関係を大きく変えたとされていますが、アップルがこうした「新市場」を開拓できたのも、 ジョブズの妥協を許さないリーダーシップによる所が大きいと見られています。
数々の問題が元で一度はアップル社長の座から追われたジョブズ。10年以上を経てCEOの座に復帰後、市場シェアを失い低迷していたアップルを見事立ち直らせ、業績、評判ともに「ナンバーワン」の座を取り戻したのです。
牡羊座の月の活用に必要な3つの資質
一番乗りする存在。ナンバーワンの業績。人を惹き付けるリーダーシップ。どんな形を取るにせよ、牡羊座の月が成功するチャンスは山ほどあります。
仕事やビジネスの場において牡羊座の月を上手に活用するには、「実力」と「礼儀」が必要です。
実力の伴わないリーダーが人心を集める事は難しく、礼儀を伴わない自負心は傲慢さとして捉えられがちだからです。
しかし、ジョブズ氏等の名リーダーの人生を見ると、会社や個人が真にナンバーワンを目指す場合に必要な資質がもうひとつある事に気付きます。
周囲の反対や批判を恐れずに、自分の信じる道を追求する 「胆力」。
それこそが、「ナンバーワン」に求められる最高の資質なのかもしれません。
関連記事:その他の月サインについて