「王様」そして「子供」。
獅子座の月の求める「愛・尊敬・賞賛」への欲求を代表する、元型的なイメージです。
獅子座の月:「子供」の元型と本物の感情
獅子座の月は劇的(ドラマチック)な表現を好むと言われる事があります。
子供のように、感じた事ことを偽る事も抑える事もせず、素直に表現出来る人は、自然と人の心を惹き付けます。
子供から大人になる過程で、私たちは感情の抑制の仕方を学びます。
塾や学校では長時間黙って座り、先生の話を聞く事の繰り返しで、喜怒哀楽の表現は罰に繋がる事さえあります。
やがて、周囲の子供たちも強い感情表現を冷やかすようになり、何かに熱くなったり、涙したりする事が難しい環境が完成します。
しかし、それでも人は本物の感情を求めており、たとえ作り物の映画やドラマの中の演技を通してでも、熱い感情を感じさせてくれる人や経験を求めるのです。
感情を抑えることが当たり前の環境の中で、恐れずに感情を表現することのできる獅子座の月は、自然と周囲の愛情や賞賛を引きつけます。
獅子座の月の強さと落とし穴
「子供」と「王様(女王様)」のイメージの共通点は、両方とも「自分が重要な存在である」と直感的に理解していることです。
健康的に機能している獅子座の月は、強力な自己肯定の傾向につながります。競争社会において、この自己肯定が強みになることは疑いありません。
しかし、エゴの強さ故の落とし穴も存在します。
獅子座の月を持つ人が、自尊心に傷を負ったまま成長した場合、プライドを傷つけられることに極度に敏感になったり、時には傲慢な印象を与えることさえあります。
獅子座の月:「王様コンプレックス」の活用法
ノエル・ティルは獅子座の月に関してこう言います:
「スポットライトを自ら浴びるだけではなく、周囲に分けてあげることです。」
獅子座の月にとって、周囲の注意を引きつけることは容易いかもしれません。
しかしその尊敬や賞賛を、自分の周りの人達と分かち合うことで初めて、「王様(女王様)」のポジティブな元型が活きてきます。
まっすぐで劇的な感情表現によって人の心を惹き付け、
なおかつ自分の周りの人の力や貢献を讃える事のできる人物。
獅子座の月の「王(女王)の心」というイメージは、
周囲に愛される良きリーダーとなる可能性を示しているのです。
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Photo: Felipe Garcia