占星術12サインと成長の道筋

12サインと成長の道筋

先日、

「12サインがそれぞれ成長の道筋を表すとはどういう意味なのか」

という質問を頂きました。

 

従来の占星術は12サインを「性格のタイプ」として教えることが多いので、

「このサインの人は、こういう性格である」という解釈が多いですね。

そこからいきなり、

「サイン=成長の道筋」

という解釈を受け入れるのは難しいのかもしれません。

 

しかし、今世紀の心理学や脳科学の発達により、

「人格は変わる」

「人は自分を変えていける・大きく成長することが可能である」

ことが既に立証されています。

 

心理学による「人格の理解」が深まるにつれ、占星術の解釈も深まっています。

「このサインの人は、こういう性格」という固定的な解釈は、

変わり続ける人間の現実を反映するには不十分です。

 

そこで、占星術の象徴を、

心理学の「元型」イメージを通じて理解しようという動きが生まれました。

 

元型イメージは、「物語のキャラクター」が象徴する方向性

「元型」という言葉も、初めて聞く人がいるかもしれません。

心理学者カール・ユング博士の重要な理論の一つです。

ユング博士本人も非常に真剣に占星術の研究に取り組んでいた事が知られており、

彼の元型に関する考え方が現代占星術の象徴の理解に強く影響したと言えます。

 

これは「元型的心理学」という分野ができたり、

分厚い本が何冊も書かれる程に奥深い理論なのですが、

ざっくりと

「神話や物語によく出てくるキャラクターが象徴する方向性や心の動き」

と見ることが可能だと考えます。

 

例えば世界中の物語で非常によく出てくるのは【英雄(ヒーロー)】の元型で、

主に「困難に立ち向かう」「弱きを助け強きをくじく」といった心の動きを象徴する存在です。

日本では無数の漫画や小説等でおなじみのキャラクターですね。

 

日本に限らず、国家・民族を問わずにこの英雄元型が親しまれているのは、

無意識に「困難な状況を打開する勇気・力を持った存在でありたい」という

心の動きが人の中に存在するからである、と見ることができます。

(ちなみに占星術では、【英雄】は太陽、牡羊座、獅子座等が象徴する元型です。)

 

この他にも【母】【少年】【老人】等の有名な元型が存在します。

占星術においては、12サインそれぞれに複数の元型イメージがあり、

そのサインに応じた様々な成長や表現のパターンを示唆するのです。

 

12サインの元型と成長の道筋:「乙女座の太陽」の解釈例

それでは、実際に元型の考え方を占星術のサインの「成長の道筋」に当てはめて見ます。

 

例えば、従来の星占いで「乙女座に太陽がある人は知的で分析好き」という性格描写があるとします。

実際に太陽乙女座の人が全てそうなのかはさておき(そうでない方もいるでしょう)、

乙女座サインの元型イメージの一つに【分析者】があります。

 

そして、「太陽が乙女座にあるから分析好きなはず」と決めつけるのではなく

「太陽が乙女座にあるから、【分析者】として成長する必要がある」と考えるのです。

「分析者」というキャラクターのイメージを「成長の道筋」として考えるのならば、

具体的な成長の手段は「情報を集めて、比較して、より良い方法を選択する」という

論理的思考を伴うものになることが想像できます。

 

太陽という天体そのものは「自分の本質」を表すので、

太陽サインの性質に沿って成長することで「自分の持つ本質的な強み」

もしくは「自分らしさ」を発揮できるようになっていきます。

 

この例では、太陽が乙女座すなわち【分析者】のイメージに沿った成長を遂げることで

自分の本質的な強みを発揮できる、と考える事が可能です

(乙女座には他の側面もありますが、この例では一つの元型イメージに絞っています)。

 

もっと具体的に言うならば、その人が今持っている目標を達成するためには、

【分析者】としての性質を活かす必要があります。

 

例えば乙女座太陽の人が、

現在「仕事の業績を伸ばす」事を目標にしているとする。

 

では業績を伸ばすための

「情報収集(読書し、記録をつけ、先輩・上司からの意見を参考にする)」

「自己分析(自分のこれまでの失敗を分析し、何を変えていかなければいけないかしっかりと向き合う)」

などの【分析者】的な活動が考えられるわけです。

 

このように、【分析者】というイメージ一つだけで、

乙女座サインの大まかな方向性が感じ取れるのではないでしょうか。

 

 

「ホロスコープの基礎」 6月1日 再放送開始 

6月1日に再放送開始する「ホロスコープの基礎」という講座では、

12サインそれぞれの持つ複数の元型イメージを紹介しています

(合計70余りの元型イメージと触れ合います)。

【講座の詳細とお申込み】

 

サインの他にも、天体を自身の中の「成長を遂げるべき部分」として。

ハウスを「成長が求められる人生の領域」として

学んでいきます。

 

この講座を初めて受講される方が

元型イメージを「成長の道筋」として捉えることで、

ご自分のホロスコープの理解を大きく深める機会となることを願っています。

 

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