アスペクトの意味
アスペクトとは:天体間の位置関係
アスペクトの定義
ホロスコープのアスペクトとは、惑星間の角距離のことを指します。2つの天体は0度、90度などの特定の角度(アスペクト)を形成すると強く結びつき、お互いの働きに影響し合うようになります。
アスペクトにはオーブと呼ばれる効果範囲が存在します。例えばオーブを5度とした場合、アスペクトが「90度ぴったり」でなくても、85度〜95度の角度ならば「90度」として考慮する、という具合です。占星家によって使用するオーブは若干異なるので後述しますが、ぴったりの角度に近ければ近いほど強力な繋がりを示します。
アスペクトには緊張関係を示すものと調和を示すものがあり、両者をハードアスペクト(緊張)とソフトアスペクト(調和)と呼ぶのが一般的です。
各アスペクトの意味
コンジャンクション(0度)
コンジャンクションは二つの惑星が同じ星座または非常に近い度数で位置するアスペクトです。一体化を象徴するアスペクトで、2つの天体の性質が混ざり合い、融合して新たな表現が生まれます。
コンジャンクションの例:
- 太陽と月のコンジャンクション: 新月を象徴し、個人の意識と無意識の間の一体感を示します。自己認識と感情が密接に結びついており、内面の調和と平和をもたらす可能性があります。
- 水星と金星のコンジャンクション: コミュニケーションと社交性が調和し、芸術的な表現や言語を通じた愛情表現に優れています。人間関係において魅力的で説得力があります。
セクスタイル(60度)
セクスタイルは、惑星が60度の角度で位置するときに形成されます。セクスタイルは比較的穏やかな調和のアスペクトであり、2つの惑星がスムースに協力し合う関係を示します。
セクスタイルの例:
- 火星と木星のセクスタイル: 積極性と楽観性が組み合わさり、新しい冒険や挑戦に対する自信と意欲を促します。成功への道を切り開くエネルギーがあります。
- 月と土星のセクスタイル: 感情的な安定感と実用性が調和し、責任感を持って感情を管理できるようになります。長期的な目標に対する感情的なサポートを表します。
スクエア(90度)
スクエアは、二つの惑星が90度の角度で位置するときに形成され、最も難解なアスペクトの一つとされています。この角度は、内部の緊張、対立、そして障害を示し、個人がその障害を乗り越えることで成長することを象徴しています。スクエアは、変化の原動力となり、強力な長所となることがあります。
スクエアの例:
- 太陽と火星のスクエア: 個人の意志と行動の間に緊張が生じることがあり、時には衝動的または攻撃的な行動につながる可能性があります。このアスペクトは、自己主張と自己制御のバランスを見つける必要性を示します。
- 月と金星のスクエア: 感情的なニーズと社交的な欲求の間に矛盾が生じることがあり、人間関係における不満や欲求不満を引き起こす可能性があります。感情的な満足と社会的承認のバランスを求める必要があります。
トライン(120度)
トラインは、二つの惑星が120度の角度で位置するときに形成され、最も調和的なアスペクトの一つです。このアスペクトは、自然な才能、容易さ、および順調なエネルギーの流れを示し、個人が自然な能力を最大限に活用するのを助けます。
トラインの例:
- 太陽と月のトライン: 個人の意識と無意識が調和し、内面の安定感と自己実現を促進します。自己表現と感情的なニーズがスムーズに統合され、人生の多くの面で自然な流れを生み出します。
- 水星と土星のトライン: 思考と組織化の能力が調和し、戦略的な計画と効率的なコミュニケーションを促進します。学習と知識の適用において、深い集中力と持続力を示します。
オポジション(180度)
オポジションは、二つの惑星が互いに正反対の位置、つまり180度の角度で位置するアスペクトです。これは、バランスの取れた調整と調和を求めるエネルギーを象徴し、対立や緊張が高まることもあります。オポジションは、相反する力やアイデアの統合を通じて、成長と発展を促すことがあります。
- 火星と木星のオポジション: 行動と拡大の間の引っ張り合いは、過剰な衝動や過度の楽観主義をもたらす可能性があります。このアスペクトは、リスクと拡大のバランスを見つけ、自己制御と外向性の間の調和を求める必要性を示します。
- 金星と土星のオポジション: 社交性と責任の間の緊張は、人間関係や金銭面での制限感をもたらすことがあります。このアスペクトは、愛と義務・責任の間のバランスを見つけ、現実的な予想と感情的なニーズの間で妥協する必要性を示します。
その他のアスペクト
上記の5つのアスペクトをメジャーアスペクトと呼びます。その他のアスペクトは総じてマイナーアスペクトと呼ばれており、30度(セミスクスタイル)、72度(クインタイル)、150度(クインカンクス)、165度(クインデチレ)などがあります。
アスペクトのオーブ
アスペクトにはオーブという効果範囲が存在します。占星術家によって使用するオーブは異なりますが、メジャーアスペクトに関しては以下のようなオーブが一般的です:
- コンジャンクション:5度半〜10度
- セクスタイル:4〜6度
- スクエア:5度半〜8度
- トライン:5度半〜8度
- オポジション:5度半〜8度
アスペクトのオーブは狭ければ狭いほど(ぴったりの角度に近いほど)強力な表現になります。
まとめ:アスペクトの意味
アスペクトは、ホロスコープの中の惑星や特定のポイントの間の位置関係を指します。上記の例で挙げた天体の意味の組み合わせに加えて、各天体が位置するサイン、ハウスなども解釈に加えることで、より精密な分析が可能になります。
次に読む記事:ホロスコープの見方