太陽と土星のアスペクト

太陽と土星のアスペクト:成功に繋がる成長

概要
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    ホロスコープ内の太陽と土星のアスペクトは、かなり独特な成長の方向性を示唆しています。心理占星術において太陽はアイデンティティ「生きる目標」の象徴であり、土星は野心自己抑制の象徴。この両天体の組み合わせは、「大きな目標の達成」が自然にアイデンティティの一部となり得ることを示しています。

    皆さんの周りにも、黙々と自分の目標のために努力を続け、気がついたら成功していて周りを驚かせた、というタイプの人がいるかもしれません。土星と太陽の繋がりは成功のために必要な資質を示しているので、本記事ではそこに焦点をあてて考察していきます。

     

    太陽土星アスペクトが表す試練と潜在能力

    出生図の太陽の配置はアイデンティティの成長のパターンを示しています。ここに土星が関わってくるということは、土星の性質を成長の途上で身につけていく必要があることを示唆しています。土星の性質は明らかな「強み」になるのですが、多くの場合、身につける前に試練を乗り越える必要があります。

     

    土星が表す「制限」が生む「集中」

    土星は「野心・長期的目標」の他に「制限」を表す象徴です。ほとんどの人は何か目標を持っていても、その他にもたくさんやりたい事や興味のあることを持ち、ある意味バランスの取れた人生を送ります。しかし土星太陽アスペクトを持つ人の場合、他の可能性を捨てて自分の目標に強く集中することが求められるかもしれません。器用にたくさんのことをこなすのではなく、選択肢を制限してでも自分の目標の達成に集中する事で、大きく成長を遂げることが可能になります。

    目標に集中する人に土星が与える恩恵は大きく、土星の持つポジティブな性質である「勤勉さ」「一貫性(努力を継続させてやり通す力)」「生産性」などが自然についてきます。自分にとって優先順位の高い目標を明確にしたからこそ得られる成長だと言えます。

     

    土星の示す「孤独」と「自立」

    土星は孤独を示す天体でもあります。土星太陽アスペクトを持つ人は自分の目標について「これは自分ひとりでもやらなければならない事だ」という感覚があり、周囲のサポートなしでもやり遂げるという決意を備えています。この自立の精神は太陽土星アスペクトを持つ人の大きな強みであり、経験を積むほど、「困難に直面しても乗り越えられる」という自負の心を育みます。

    ただし、これは何もかも一人でやらなければならないという意味ではなく、「最終的に、結果の責任は自分が負う」という認識の現れです。この自立の精神を備えた上で、人を雇ったり協力者を得たりして目標を達成していきます。

     

    土星が暗示する「父親」の影響

    土星は父親の象徴でもあるので、出生図の太陽と土星のアスペクトは父親がアイデンティティに及ぼす強い影響を反映しています。強い緊張を示すアスペクトの場合(コンジャンクション、スクエア、オポジション等)、父親から強いプレッシャーや抑圧を受けて育った可能性もあります。

    父親が「越えるべき見本」となったのか、それとも「この人のようには絶対になるまい」という「反面教師」として存在したのかには個人差があり決めつけられないのですが、父親が現在の自分に及ぼす影響について考えてみる価値があります。

     

    太陽土星アスペクトの意味

    上記の考察を含みに、太陽と土星の各アスペクトの意味について考察していきます。

     

    太陽土星コンジャンクション(0度)

    太陽と土星のコンジャンクション(合)は太陽(アイデンティティ・生きる目標)と土星(野心・自己抑制)の融合として表現されます。大きな目標の達成が生きる目標となり、強い自己抑制能力を発揮しつつ成長することが予測できます。ボディビルダーとして成功した後ハリウッド俳優、そして政治家に転身したアーノルド・シュワルツェネッガーは太陽土星コンジャンクションを持っています。

     

    太陽土星セクスタイル(60度)

    太陽と土星のセクスタイル(60度)は土星の勤勉さが太陽の自己表現を活性化させて、強い労働倫理や生産性として表現されることが推測できます。生涯を通じて21回アカデミー賞にノミネートされた大女優メリル・ストリープはホロスコープに太陽土星セクスタイルを持っています。

     

    太陽土星スクエア(90度)

    太陽と土星のスクエア(90度)は土星の示す「抑制」と太陽の「自我」の間に存在する強い緊張を表します。ここでは土星の一つの表現である「父親の存在」がアイデンティティに与えた抑圧やその他の影響について考える必要があるかもしれません。

    例えば「横暴な父親」「不在な父親」「消極的な父親」など、父親が何らかの問題を抱えていた場合、それが自我の成長の妨げになったり、アイデンティティの形成に歪みを加える原因になることも考えられます。

    もう一つの現れ方としては、土星が「権威を持つ存在」として表現される場合、「年上の上司」「権力者」からの抑圧、というかたちで経験する可能性も考えられます。

    ただし、こうした障害の存在を示す傍らで、太陽土星のスクエアは強力な潜在能力を秘めているのも事実です。権力を持つ人達との衝突などを乗り越えるうちに、強い組織力を身に着け、会社などで大きな影響力を手に入れることも考えられます。

     

    太陽土星トライン(120度)

    太陽と土星のトライン(120度)は土星の表す勤勉さ根気の良さが太陽の生きる目標と強く調和し、地道な努力に基づく目標の達成をサポートすることが予測できます。生化学者兼人気作家のアイザック・アシモフは出生図に太陽土星トラインを持っていました。

     

    太陽土星オポジション(180度)

    太陽と土星のオポジション(180度)は太陽の象徴するアイデンティティと、土星の象徴する「抑制・権威」の衝突を暗示しています。ここでも、太陽土星スクエアの時と同様に「父親または権威を持つ人からの抑圧や衝突」について考えてみる必要があります。

    オポジションは人間関係に投影されやすいので、土星の性質を象徴する人とのやり取りが一つのテーマになると考えられます。これは上記のような「障害」としての関係に限らず、太陽(アイデンティティ)の成長を促す「メンター」やガイドの重要性を示唆するものでもあります。

    成長を重ねるにつれて、このアスペクトでも土星の性質(勤勉さ・一貫性・生産性・自己抑制など)を自分の強みとして表現していくことが予測されます。

     

    まとめ:太陽土星アスペクトの潜在能力

    土星の持つ集中力・組織力・野心・勤勉さは、大きな目標を成し遂げるために欠かせない性質です。太陽と土星のアスペクトは、土星の性質を自分のアイデンティティに取り入れることの重要さが心理的テーマとなることを暗示しています。

    現在大きな目標を持って頑張っている方、そしてまだ目標が見つかっていない方にも、このアスペクトの秘める潜在的可能性を積極的に表現していって欲しいと思います。

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